皆さんが当たり前のように食べている”あれ”について

 

こんにちは、店主の磯崎です。　
先日いつものコンビニのパンコーナーで有名メーカーのツイストドーナッツを買い、美味しく食べながらいつもの癖で裏のラベルを見たらやはり”あれ”が使われていました。

しかも原材料表示の上位に書かれていました。 わかっていても少しショックでした。

 今回は、皆さまに「怖いのは添加物だけではない、原材料にもなるべく食さないで頂きたいものがある。」というお話です。

 

その”あれ”というのはショートニングです。　原材料表示の2番目に書かれているという事は、2番目に多く原料として使用されているという事です。　

 日本では非常に多くの種類のお菓子やクッキー、パン、ケーキ類、から揚げなどの揚げ物類、アイスクリーム、マヨネーズ、カレールーなどに使用されています。　

 

”総合食品事典”第6版　桜井芳　同文書院P471によると、”ショートニング性：　ビスケット、クッキーにもろく、砕けやすい性質を与える。　クリーミング性：空気を良く抱き込む。などの用途性があると記述してあります。

 

このショートニングは、業界では無色のマーガリンともいわれていて、簡単に言うとマーガリンはこのショートニングに香料と着色料が使われているのです。

 問題は、このショートニングの中にトランス脂肪酸という脂肪酸が含まれていて、LDL（悪玉）コレステロールの増加だけでなく、HDL（善玉）コレステロールを減らす作用があるといわれており血管疾患のリスクを高めており、人間の健康には非常にやっかいな物質なんです。

 

ですから、世界保健機構（WHO）では、2023年までにこのトランス脂肪酸を根絶させることを目指しています。
参照：https://www.who.int/nutrition/topics/replace-transfat 

 

でも日本では、メーカー側の使用要望が強いので、なかなかそういう分けにはいかないでしょうね。皆さまもすぐに自分の身体に影響が出るものでもないので、意識して避けることは難しいかもしれません。でもその少しづつの使用蓄積が怖いと店主は考えています。

 

最近はショートニングの負のイメージが一般の方々にも伝わってきて、使用するメーカーさんなどもトランス脂肪酸含有量が以前より少ないショートニングを使用するところも増えてきているようです。
　トランス脂肪酸は減らしてもその代わりの他の飽和脂肪酸は増えているのがでているのでそれも心配です。

 

私の調べでは、マーガリン類１００ｇあたり平均５．６４グラムのトランス脂肪酸が含まれており、ショートニングには７．６０グラムほど含まれています。

＊参考：”食品標準成分表”5訂増補版　P212-213

 

日本の多くの食品メーカーさんが、バターを使わないのは、原料となる植物油から作るショートニングは生乳と比べて安価で、なにより日持ちするからです。　ある実験では、バターとマーガリンを置いておくとバターにはすぐにカビが生え、マーガリンはカビも生えず、微生物も食べに来なかったというぐらい腐りにくいのです。

それだけ分子的に安定した低価格の化学処理油（高温状態で水素などを添加する）の上、さらに食品を簡単に美味しくできるし日本では規制もないので業界も使用するのではないかなと想像しています。　

 

あのポテトチップなどを好むアメリカでさえも、ニューヨーク市で2007年から全飲食店で使用規制を決定し違反者には最高2000ドルの罰金、カリフォルニア州でも2008年7月に州レベルで禁止が決まり違反者には罰金が科せられるようになったとのことです。　参考：ウイキペディアより

 

数年前の事ですが、テレビの”がっちりマンデー”という番組を見ていた時、がっちり稼いでいるある菓子大問屋の社長が出てきて、「売れるお菓子は健康と縁がない商品でないとだめ。」と言い切っていました。売れればいい、儲かれればいいという典型的なコメントでがっかりしました。

 

皆さん、健康は自分で意識しないとダメです。　毎日パンやお菓子、揚げ物をどうしても食べたい方は、どうぞ、もう少し意識してご自分で作るとか、食べるのを少なくするという事が大切です。　日本で規制ができるまで待たないで、できるだけ自ら賢く食品を選び、気になるものの蓄積を避けましょう。　

 

今日からぜひ意識して食品ラベルをみてください。意識すると減りますので。

 

参考までにグリーンミールのラベル裏写真：　弊社グリーンミールはトランス脂肪酸はゼロです。